荒川圭基(たまき)著

「食の歴史と病気そして未来」

2019年12月11日

荒川圭基(たまき)著 サンライズ出版 発行日:2019年10月1日

最近読んで記憶に残った本 その3になります。
本の帯には「令和に生きる自分でできる健康法 食の近代史からみた病気にならない本!
と書かれています。
著者はFacebookで頻繁に情報を出されていたので、私はこの本が出版されてすぐに購入しました。

内容

会社を経営していた著者が、2015年脳梗塞で倒れたことから、日本の医療、ひいては現在の世界の医療に目を向け、栄養学や医療の観点から考察していく内容になっています。
まずアメリカの食の歴史を語り、どう転換していったのかや昔の人の食文化(5000年前)にまで深く掘り下げていき、最後は日本人の食の歴史や食文化に迫っています。

そして現代の欧米型の贅沢な食事が、がんや心臓病、認知症を引き起こしていく要因になっていることの明らかな証拠を様々な医師や研究者の登場で示し、健康とは何を意味するのかの確信に迫っていくストーリーになっています。

結局私たちは病気になる前に予防していくことが一番重要です。
7章では、自分が行う予防と健康について詳しく書かれています。
著者の健康に関して実際実践されている食事法は、ナチュラルハイジーンというものです。
アメリカから日本へ情報を提供していただいた松田麻美子氏の健康法です。
私も昨年末よりこの食事法を実践しています。
この章の最後の2~3ページにアメリカ産の牛肉は工業生産という項目で、気持ちの悪くなるような部分があり、もう肉は食べる気がしなくなります。特にファーストフードは。

最終章は未来提案という形で私たちに地域に密着した生活の提言が述べられています。
私は特にこのフレーズは印象に残りました。

私たちの生活の向上や豊かさということは、モノに関した尺度ではなく人間と結びつく尺度で判断していかなくてはなりません。

「人間復興の経済」E・F・シュマッハー

衝撃的な章

私が一番衝撃的に驚いた章は6章の「医者を信じますか」という章で、著者が治療を受けた際に体験した薬剤の副作用や日本の病院、医療の実態に唖然としてしまうような医師の本音、私たち患者はほんとうに何を信じたら良いのかと思わされることが書いてあります。

日本という国は自他ともに認める有数の「薬漬け・医療大国」です。
まったく何の役にも立たない風邪薬をはじめ、胃腸薬、頭痛薬、ありとあらゆる症状別の薬がドラッグストアに行けば買えます。
一般の市販薬だけでなく、抗がん剤など医師と製薬企業がタッグを組んで国民の健康を確実に阻害し、緩慢に殺すための薬品が山のようにあります。

「食の歴史と病気そして未来 」より

まとめ

アメリカではもう2011年ぐらいから、プラントベースにシフトしていっています。
予防医学が盛んに言われ、ベジタリアン食を推奨している州があったり、病院も食事メニューを菜食でやっている所も出てきています。
西洋医学ではなく代替医療で頑張っている医師なども増え、一般的な小売業界も健康志向になり
マーケットにサラダバーやジューススタンドがありファーマーズマーケットも盛んです。

日本はと言えば30年ぐらい遅れていると言われています。
まだまだ都会でもビーガン食やベジタリアンの店はなかなか見つからないのが現状です。
2020東京オリンピックが近づくにつれ、だんだんそういう店が増えてくることを期待しています。

とにかく私たちは健康について本物の情報をしっかり入手し、知識武装していくことが必要だと感じます。
快楽的な食べ方で早死するほうを選ぶのか、健康主義の食べ方で健康で長生きするのを選ぶのかは貴方次第ではありますが・・

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Posted by マリリン